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古城のある風景 世界史小ネタ 第29回

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ヨーロッパの町を巡って、まず気になるのが、石でできた古い建物。それが城壁の一部だったりすると、ついカメラを向けたくなります。ヨーロッパ人とて同じで、古城にはロマンをかきたてられるようです。19世紀のバイエルン公ルートヴィヒが、時代錯誤のノイシュヴァンシュタイン城をつくった話は有名ですね。

イギリスにはマンチェスター、チチェスターなど「~チェスター」とつく地名が多いですが、ラテン語の「castra」(castle)から来た言葉。いずれもローマ人の要塞を中核として発展した町です。(ちなみに、この周りから切り離すという意味が「純粋な」という意味になり、それが「caste」制になったとか)。ゲルマン語系で、これの相当する言葉が「burg」。ブランデンブルク、マグデブルク、ハンブルク、ザルツブルクなどたくさんあります。

中世の築城技術が飛躍的に伸びたのは、11世紀の十字軍以降。東方諸都市の堅固な城壁に手こずった諸侯たちが、帰ってきて真似たとか。13~14世紀は、築城ラッシュの時代。今残る古城の多くもこの時代に建てられました。

南フランスのカルカソンヌは当時の代表的な城、というより要塞都市というべきでしょう。HPを見ると、ローマ時代の土台に、歴代の城主が次々に塔や城壁を継ぎ足したことがよくわかります。アルビジョア十字軍に包囲され、百年戦争の時にはエドワード黒太子の猛攻を受け、14世紀頃ほぼ現在の形になりました。城内には、石を遠くへ飛ばすための投石機が設置されており、昔の戦い方を彷彿とさせます。

城は軍事用に建てられたものですから、ガラス窓は少なく、快適な居住空間とはほど遠かったようです。とくに冬のすきま風対策はたいへんで、壁に掛けるタペストリーは実は外の寒気を遮断するための工夫だったとか。

14世紀中頃に登場した大砲は城壁の高さを次第に無意味なものにしていきました。高いコストを払って、城壁や城郭を作った時代は終わりました。しかし、今に残る古城の優雅な姿は、かつて略奪や戦争などむき出しの暴力が人々の生活を脅かした時代があったことを我々に思い起こさせるでしょう。

参考にしました

ヨーロッパの古城―Chateaux
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リンク

http://www.castlesontheweb.com/index.html
ここからたいていの世界中の城へ行けるでしょう。

http://perso.wanadoo.fr/bbcp/
カルカソンヌ。城の兵器なども見ることができる

http://www.cabana.net/carcassonne/
カルカソンヌ。写真が豊富