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バッハとルター派教会 世界史小ネタ 第25回

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誰でも知ってるバッハの曲と言えば「トッカータとフーガニ短調」でしょうか。ドラマの暗転などで「チララー」とよく使われてますね。この思わずたじろいでしまうような「絶望」はどこから来るのでしょうか。

1685年、音楽家一族の一人として生まれたバッハは、若くしてオルガン奏者としての才能を発揮。当時音楽家の職といえば教会か町の楽士しかなかった頃。少しでもいい条件を求めてドイツ各地を転々としますが、最後に行き着いたのが由緒あるライプチヒの聖トーマス教会でした。ここを拠点に以降20数年間精力的に活動し、千を超える曲を残しました。

バッハはどんなに小さな曲づくりにも手を抜かなかったといいます。この音楽に対する厳格なまでの誠実さ。それは彼のルター派教会に対する篤い信仰抜きには説明できません。

信仰は個人と神の間に成立するものという固い信念のもとに成立したルター派キリスト教。ザクセンはとりわけルター派の根強い土地柄ででした。当時のカトリックの賛美歌がラテン語だったのに対して、ルターはドイツ語で賛美歌を合唱することにこだわりました。音楽を通して直接神と対話できると考えたのです。ルター自身も曲を書いたようで、バッハはルターの残した旋律をいくつか借用しています。

三〇年戦争(1618年~1648年)で荒廃の極みに達し、60%の人口が失われたというドイツ。バッハの時代になっても、戦争のつらい記憶、家族を失った悲しみ、人生への絶望は消えていませんでした。深い悲しみを胸に秘めながら教会に足を運んだドイツ人の魂を、バッハはその音楽で癒したのではないでしょうか。

参考にしました

バッハ小伝
フォルケル Johann Nikolaus Forkel 角倉 一朗

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リンク

http://www.prs.net/
バッハの曲をMIDIで聴けるところはたくさんありますが、ここが一番多い。

http://www.jsbach.org/
バッハのことなら何でも。他にもたくさんあります。

http://members.home.net/jems1/30year.html
三〇年戦争史